会社概要

私たちは、小菅村の資源の活用を進めるべく2017年に起業し、多摩川源流の恵まれた自然の中で幅広い活動を展開しています。

社名の“boonboon”は、英単語の「boon」から派生した造語です。「恩恵」という意味をもつこの単語は、自然からの恩恵を活かすべく活動する我々にはぴったりな言葉です。「boonboon(ブンブン)」という呼び名も、より身近に感じてもらいたいと思って名付けました。

主な活動は、「野生動物管理」「シカの利活用」「自然体験」の三本柱。設立当初より「小菅村ジビエ解体処理施設」の指定管理を担い、シカの利活用を進めるべく運営しています。また、2021年度からは「原始村」の指定管理も始まりました。竪穴式住居型バンガローなどを持つキャンプ場と、ジビエ料理のランチを中心に提供している「食事処ムッカ」の運営をしています。

◎野生動物管理について
 村の95%を山林が占める小菅村では、緑豊かな森の中に様々な哺乳類や鳥類、両生爬虫類など多くの野生動物が生息しており、生物多様性を身近に実感できる環境に恵まれています。
しかし一方で、シカ、イノシシ、サルなどの野生鳥獣による農作物や林産物への被害は後を絶たず、早急な対応が必要とされています。私たちは有害獣の捕獲やサルの追い払いなどの実施をする中で、食肉としての利用だけでなく、普段の生活に関わる被害を減らせるような調査・管理等の活動もしています。
過疎化が進む中で動物と人との関係が薄れていってはいますが、今後も地域や行政と連携して行動していきたいと思っています。

◎シカの利活用について
 四方を山に囲まれた小菅村は、平地も少なく得られる資源も限られています。特産品であるワサビやコンニャクの栽培、ヤマメの養殖などは、土地柄をうまく活用して育まれてきました。しかし高齢化や過疎化の進む現在、それらの生産量は減りつつあり、さらに温暖化による異常気象の影響や鳥獣害被害の増加など生産者への追い打ちは後を絶ちません。小菅村ではそんな中、新たな特産品の開発を考える取り組みで、山の恵みの活用と獣害被害の抑制を兼ねたジビエの利用に着目し、処理施設の建設と運営の検討が始まりました。当時個人的に捕獲員として活動していた我々も検討委員の一員として参画し、プラス面マイナス面を洗い出して話し合いが進められました。最終的に「小菅村ジビエ解体処理施設」の建設が決まったわけですが、その運営団体として私たちが手を上げ、当社の設立に至りました。

「小菅村ジビエ解体処理施設」は、ニホンジカを中心とした野生獣肉(ジビエ)の食肉処理をする公設民営の施設です(山梨県内の自治体公設施設としては5番目になるかと思います)。現在は、当社スタッフと一部の猟師仲間が捕獲したもののみを搬入し、解体・販売までを担っています。山の恵みの美味しさを多くの人に食べていただけるよう、安心安全な製品になるよう丁寧な処理を目指し運営ています。
私たちの生産するお肉は、道の駅での販売や村内飲食店への食材提供、直営飲食店での提供で使われており、ほぼ8割ほどが地産地消されています。どうぞ、小菅村ジビエの美味しさをお店で堪能してください!

処理施設では、肉とともに角や皮、骨などの副産物も多く出ます。これらもとても価値あるもので、クラフト素材やペットフード素材として利用しています。「シカ」という命(素材)をなるべく無駄なく利活用して、今後も様々なプログラム展開していけるよう考えています。

◎自然体験について
 身近な自然を感じるためのガイドウォーク、自然素材を活かしたクラフト体験、親子キャンプなどの企画・運営を行っています。また自然体験活動のインストラクター派遣や出張講座開催など幅広く請け負っており、フィールドや素材をいろんな視点から見られるように、普段は罠の見回り等をしながら日々情報収集しています。

今後も私たちはこれらの活動を通じ、小菅村のフィールドをより良いものにしていくと共に、小菅村の魅力を伝え、より多くのファンを増やしていきたいと思っています。また、小菅村の新しい食材としてジビエの美味しさを広め、小菅村の飲食店で気軽に食べていただけるよう、食肉加工とそのPRを進めていきます。原始村という新たな軸足もでき、さらに一歩進んだ取り組みが展開していけるよう、日々精進していくので、みなさんの温かい声援をお待ちしております。